ドイツ レーゲンスブルク大学

2024年度 / ヨーロッパ <ドイツ>

掲載日:2025年9月2日

NEW レーゲンスブルク大学

A.N

(人間社会学域 人文学類 3年)

体験報告

  • なぜドイツへ半年留学したか
     2年次にドイツ言語文化学研究室に所属してドイツ語圏について深く学ぶなかで、また私の所属する研究室で行われているドイツ人留学生との交流会で互いの国について話すうちに、ドイツでその歴史や文化を体感したいと考え留学を決意しました。ドイツでドイツ文学の授業を受けることで、私の知らないドイツ作家に出会えるかもしれないという期待もありました。留学する期間については、私自身体が強くなく、一年間を海外で過ごすことに対して怖気づいたため半年間としました。

    留学前の準備について
     私は語学能力に関して英語ドイツ語ともに不安を抱いていたので、語学力を少しでも上げることを目標に緩やかに頑張っていました。語学アプリや単語帳を使ったりYouTubeを駆使したり、私の所属する研究室で行われているドイツ人留学生との交流会に積極的に参加したりしていました。ドイツ総領事館の学生ビザのページをよく確認して、ビザの取得のために奔走もしました。何度も総領事館に問い合わせてしまって恥ずかしいやら申し訳ないやらですが、それに何度も答えていただけて少しでも不安を取り除けたため、懸念があれば問い合わせると良いと思います。もちろん留学経験のある先輩方にもたくさん話を聞いて助けられました。ありがたいことです。
     悔やまれることとしては様々ありますが、WiseやRevolutといった国際送金ができ、且つ口座にもなるようなアカウントを作らずにいたことを挙げます。銀行経由の国際送金の手数料はおいしいご飯を食べられる金額です。

    留学中のあれこれ
     到着月である9月は、留学生同士で友人関係が築けるよう頻繁にイベントが催されていました。自らガンガン話しかけることがそこまで叶わなかったため後悔していますが、催しの中で色んな人と会話をし、仲良しさんも作れました。互いの国について話す際、あなたの国って何があるよね!何々という単語を知っているよ!と言うと会話が弾んだので、国についての引き出しは多ければ多いほど良いですし、自国との違いを見つけることができて固定観念を打ち壊せます。そんなこんなで出会った友人と一緒にお出かけしたり、ご飯を食べに行ったりとかけがえのない思い出をたくさん作れました。築けた友情が今、友人の出身国の言語を学ぼうというモチベーションにもなっています。
     授業について。私の履修した授業はどれも頻繁に当てられ、グループワークやペアでの活動がしょっちゅうあるのに加えてプレゼン発表もありました。そのため授業へのこの上ない充足感や、振り落とされかねないスリルを味わえて毎日が高揚感と楽しさに包まれていました。私は英語、ドイツ語で開講されている授業をそれぞれ取りましたが、拙くとも伝えたい意志をもって口を開けば自分の意見を伝えられたので(もちろん意思疎通できず諦められたことも沢山あった)、スマホの翻訳機能を介さず伝えようとする胆力は何より大事です。本当に。
     授業がない休日は基本的に外に出ることをモットーにしていました。ドイツ語や英語のインプット・アウトプットを行うためです。特に観光の際は必ず一つの博物館、教会に行くことを目標としていました。教会はただその壮麗さが好きだからですが、博物館については展示物の解説を英語かドイツ語で読むまたは聞くことができる、ドイツの歴史について学べてどれも私の養分となるといった理由からです。外を歩いたり博物館に行ったりすることでドイツの戦後観や歴史を辿ることができたのは、ドイツの一面を知る良い一手になりました。
     留学中苦しいことも沢山ありましたが、可愛い後輩に伝えるべきプチトラブルといえば12月に私が体調を崩したこと(おそらくコロナ)です。このおかげでクリスマスを思う存分楽しめませんでした。誘ってもらったクリスマスパーティに行きたかった泣。こうはならないようによく換気して、よく寝てくださいねー!

    留学を終えて
     留学を通して私は国家というのが、たくさんの人によって成り立っていることを身をもって実感しました。国家間の問題についてニュースでよく取り沙汰されますが、だからといってその国についてマイナスな感情のみを抱くのでなく、その先にいる人に目を向けるべきだというのを学びました。これはグローバル社会である今を生きる上で必要な力となるのではないかと考えています。今後についてですが、私は帰国してすぐに、帰国直前の高速バス乗りまわし弾丸旅行と帰国時の長時間フライトがたたってか椎間板ヘルニアになりました。卒業後は留学で得た語学力を活かして、民間企業で外国と関わるような仕事をしようと思っていましたが一旦諦めます。ですが留学で培った語学力や度胸臨機応変に対応する力は生涯活かし続けるでしょう。
     留学しようと少しでも思ってこのページを開いているあなたが、どの国を選んだとしても悲喜交々で美しく飛ぶような留学生活を送れますように!