体験報告
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1. 留学先、留学時期について
私はアメリカのニューヨーク州立大学バッファロー校に十か月(2セメスター)留学しました。アメリカへでの留学生活は私の小学生時代からの夢であり、それをかなえるためにこの大学への留学を決めました。金沢大学の提携校の中でもこの大学は他国からの留学生が多いことも分かっていたため、様々な国の人々と交流することができそうなこともこの大学を選んだ理由の一つでした。
2. 留学前の準備
留学前の準備に関しては前年度に同じ大学に留学されていた先輩に多くのことを手伝っていただきました。学類の教授から紹介していただき、留学に向けて知りたかった情報やわからないことをかなり何度も質問させていただきました。また、留学先の担当者もメールやwhats up、zoomなどを使って質問をする機会を何度も設けてくれました。これによって実際に留学先の大学に勤めている方から本当に必要な情報を受け取ることができたと思っています。
留学前の準備において最も時間がかかったことはTOEFL-ibtのスコア獲得です。留学先の大学にはスコア70という最低ラインがあり、それを超えなければ留学中に英語を学ぶクラスを受ける必要があるという条件がありました。私は自分の興味のある講義のみを受講したかったためこれを避けるために最終的に二回TOEFL-ibtを受験し、この最低ラインを超えることができました。このテストは勉強量というよりむしろテストの雰囲気や問題を解くこと自体に慣れることが大事であると思うので、複数回受けることをお勧めします。
3. 留学先について知っておいたほうが良い情報
アメリカは車社会です。私の留学先のような田舎では特にその傾向が強いです。公共交通機関は時間通りではありませんし、そもそもあまり通っていません。そのため生活に必要なものを買ったり、食事をしたり、外に遊びに行ったりするには絶対に現地学生の友達が必要です。車を持っていて運転ができる現地学生と積極的にかかわることがバッファローでよりよく生活するために必要不可欠だと思います。
4. 留学中に取り組んでよかったこと
友人関係を大切にすることは私たちが留学先で取り組むべき最も重要なことであると考えます。もちろん彼らとのコミュニケーションは私の英語力を大幅に向上させたと思います。しかしそのような単純なメリットだけでなく異なった国や人種のバックボーンを持つ同世代の友人の存在は留学先でしか得ることのできないかけがえのないものだと感じました。私はこのことこそが留学中の十か月間において最も私の人間性を成長させたと考えています。
5. 留学中の苦労
最も苦労したこととして私が一番初めに思いつくのは履修登録や入国後の手続きなどの作業です。一度授業が始まってしまえばそこからはある程度一週間のルーティンができてくるので楽になるのですが、それを始める前にとても苦労しました。大学一年生の時に初めて履修登録をした際、何もわからずに先輩や友人の力を借りた人がほとんどだと思いますが、それを英語でやることはかなり難易度の高いことでした。さらに同時期には留学生として国や学校に提出しなくてはならない書類が多く課されており、それらを英語で同時に進めることにもかなり苦労しました。
私はこれらも友人の力を借りて解決しました。留学先の担当者が頻繁にミーティングを開いており、そこで同じ交換留学生として他国から来ている留学生とコミュニケーションをとる機会が設けられていました。彼らとの協力により煩雑な書類制作などを混乱することなく行うことができました。また、履修登録に関しては学期開始後一週間以上の猶予が設けられており、初めの一週間の授業で出会った現地学生に助けてもらいながら一週間のスケジュールを考えることができました。初週なのでかなり緊張しましたが、このタイミングで多くの人とコミュニケーションをとることができたことは私の留学全体にとって良い影響を与えてくれていたと考えています。
6. これからについて
私はこの留学で得た英語の能力を使って金沢大学に来ている留学生やこれから留学に行こうと考えている金大生の役に立ちたいと思っています。実際に留学したからこそわかる不安や悩みなどがあると思うのでそれらを解決する手助けができると考えている。幸い金沢大学は彼らと交流する機会を多く設けてくれているので、それらを利用させいただきたいです。
卒業後の進路についてはまだ定まっていないが、大きな方向性として今後の人生においてずっと英語を使って仕事をすることを目標としています。この留学が私により多くの人とかかわることの楽しさとその交流を始めるための勇気を与えてくれたと考えている。
7. 派遣留学を志す後輩へのメッセージ
現在の政治状況及びドル高によりアメリカへ留学は難しくなっていると思いますが、それでも私はアメリカへの留学をお勧めしたいです。時代が変わっていっているとはいえアメリカはいまだに世界一の大国なので多くの志ある学生が世界中から集まっています。彼らに刺激を受けて過ごした一年は私にとってかけがえのないものでした。皆さんにもぜひこの経験をしていただきたいです。必ず皆さんの人生にとって貴重なものとなると思います。