アメリカ合衆国 ニューヨーク州立大学ニューポルツ校

2024年度 / 北米 <アメリカ合衆国>

掲載日:2025年9月3日

NEW ニューヨーク州立大学ニューヨーク州立大学ニューポルツ校

N.C

(人間社会学域 国際学類 3年)

体験報告

  • ・留学先、留学時期について(どのようにして決めたか)
    2024年8月から2025年6月までニューヨーク州にあるSUNY New Paltzに留学しました。私は沖縄県で生まれ育ち、小学生の頃から沖縄戦について学んでいたため、米国側の視点からも沖縄戦について学んでみたいと思い留学先をアメリカ合衆国に決めました。また、金沢大学での専攻が国際学類のグローバルDEIプログラムで、マイノリティやジェンダーについて学んでおり、New Paltzではそれらの科目がそれぞれ専攻として確立されているため留学先として決めました。

    ・留学前の準備として、何をすべきか(すべきだったか)
     留学前に留学先大学にIELTSの試験を提出しなければならなかったためその対策を早めに行うことを推奨します。留学先大学が求めるスコアを達成できなかった場合ESLを履修しなければならないためできる限りスコア条件をクリアすることが望ましいです。また留学先大学によってIELTSであったり他の試験であったりと異なるため事前に確認する必要があります。検定対策以外にも、留学先国が求めるワクチンの接種や、ビザの申請(留学先国の大使館がある都道府県に行き面接を受けなければならない)、私の場合は留学前にアパートを退去したため引っ越しなど想像以上に時間とお金がかかるため、全て前もって準備することが重要です。また、私は運転免許の有効期限日が留学中であったため留学前に事前更新手続きを行いました。私は国際免許を取得せずに留学し後悔したため、余裕があれば取得することを薦めます。

    ・留学先について知っておくとよい情報
     私は8月の後半に出発したのだが、9月ごろには肌寒かったのを覚えています。アメリカでは外でアルコールを持ち歩く・飲み歩くことが違法で、また21歳が合法に飲める歳であるため注意が必要です。日本に比べ年齢確認が厳しいため、ID(パスポート等)を携帯するのが良いです。また、ホテルに泊まった際に宿泊費に加え100ドルほどデポジットとして支払わないといけない(後に返金される)ため、余分に準備する必要があります。

    ・留学中に取り組んでよかったこと、その理由
     日本語を学ぶためのサークルがあり、一年間Japanese Ambassadorを務めました。現地学生と日本人留学生の交流の促進や、日本に関連したイベントを運営し文化交流を行いました。また、日本語だけでなく英語でも会話したり、アメリカの祝日に対応したイベントも行ったりと英語力の向上やアメリカ文化の理解促進にもつながりました。アメリカの大学生は日本の大学生と比較して、課題が多いのにも関わらずサークルやクラブ活動に注力している学生が多いためタイムマネージメントの習得にもつながりました。また、留学の終盤にインターンシップにも応募し、アメリカでの履歴書の書き方、面接の仕方などを学ぶことができました。

    ・留学中の苦労、それをどのように乗り越えたか
     留学先に到着し一週間後くらいに授業が始まったのですが、英語の生活に慣れるまでが非常に苦労しました。私はBlack Studiesの講義をとっていたのですが、日本では触れたことのない単元で全ての単語が新しく、また教授も話すスピードが速かったり、スラングを使ったりすることが多々あり授業についていくことで精一杯でした。最初の頃はスマホで録音し、復習時に利用していました。また、宿題が20ページくらいを読んで5問程度の質問に自分の意見や参考文献、引用を用いて回答するというような内容で、提出期限日も3日後、それに加えこのような量の他の科目の宿題もあったため毎日図書館にこもり課題に取り組んでいました。

    ・留学経験をこれからどのように生かしていこうと考えているか
     留学経験を通しての一番の学びは日本では触れたことがないこと、今まで知らなかった新しいことにたくさん触れたことです。特に日本であたりまえに通用することがアメリカでは通じないことが多く、「あたりまえ」、「普通」や「スタンダート」について考えることが増えました。その中で、自分が知らない自分が存在しているのがもったいないと感じ自分が知らない自分を知るためにも他の国に行き、新しい文化や知らないことを体験したいと考えています。また、日本のスタンダードに沿っていくのではなく視野を広げ、自分が生きやすい、居心地が良い場所を見つけたいと考えています。

    ・卒業後の進路について
     卒業後は大学院に進学したいと考えています。先程のスタンダードの件にも関連しますが、アメリカの大学生は理系だけでなく文系の生徒も大学院への進学率が日本より高く、その結果良い給料を得られることができます。日本では学生の大半が大学卒業後に新卒として働き始めると考えた際に、明確なやりたい職業があるわけでもなく周囲に合わせて焦って就活するより、大学院に行きながらアルバイト等を通して自分の経験を積みながら自分がやりたい仕事、就職先を見つけたいと考えています。
    ・留学してよかったこと、成長(変化)したこと、その理由
     私は責任感が強い性格で、他人に頼まれたら断ることが苦手でしたが、上手く断る方法や嫌なことは嫌ということ、逃げる方法などを習得できたと感じます。特に私自身の中で嫌なことを嫌と言うことや、寂しい悲しいなどマイナスな感情を出すことが苦手でしたが自分の気持ちに素直になっていいこと、それを表現しても良いということを学ぶことができました。自分の意見を曲げてでも相手の気持ちを優先してしまう点を改善したいと思っていたため自分自身の中で大きな成長になりました。また、以前よりさらに自分の人生に集中できていると考えます。留学前も見た目や性格に関して他人と比較することはほとんどありませんでしたが、より自分らしさを追求できるようになりました。

    ・派遣留学を志す後輩へのメッセージ
     私は留学前銃殺事件等を心配していましたが、母に「起こることは起こる、日本でも殺傷事件とか起こることもあるから生きて帰ってくることだけを目標に行ってこい」と言われ気が楽になりました。今を楽しむこと、ハードなことでも楽しんでみること、様々なことに挑戦すること、留学体験を濃くするのは自分ということを忘れずに素晴らしい留学にしてほしいです。