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留学体験記:イギリスでの学びと成長
留学先と決定理由
私は2024年9月から2025年6月まで、イギリスのUniversity of Central Lancashire(UCLan)に留学しました。ファッション学部があること、そしてイギリスが世界のファッションの最先端を走る国の一つであることが、この大学を選んだ理由です。ファッションとビジネスの関係に強い関心を持っていた私にとって、現地で学ぶことは大きな挑戦でした。
留学前の準備
留学準備で最も力を入れたのは英語学習です。特にIELTS対策には大学受験並みに時間を費やし、一発で基準を満たせるよう努力しました。短期間で成果を出す必要がありましたが、実際に役立ったのは「話す力」でした。後輩へのアドバイスとしては、試験対策は大切ですが、自分が楽しめる形で英語を使い続けることが一番だと思います。
また、生活面では料理のスキルを身につけておくことを勧めます。イギリスの外食は高価で味も好みに合わず、自炊が中心になりました。簡単な料理でも作れれば経済的に安心ですし、友人と一緒に料理をすることで交流の場にもなります。
留学中の学びと変化
精神面で最も大きな変化は、自分の意見を素直に伝えられるようになったことです。日本では周囲に流されがちでしたが、イギリスでは自分の考えをはっきり述べることが求められます。授業でのディスカッションやグループ活動を通じて訓練を重ね、現地の友人だけでなく誰に対しても意見を表現できるようになりました。
学習面では、自分の意見を裏付ける資料を集める姿勢が身につきました。イギリスの大学では「授業で学んだこと」よりも「自分で調べ、考察を深めたか」が重視されます。課題に取り組む際は必ず文献やデータを調べ、論理的に考えを組み立てる習慣がつきました。
生活面では、体調管理の大切さを実感しました。留学直後は体調を崩すことが多く、無意識に環境変化のストレスを受けていたのだと思います。そこで、ルーティーンを整え、運動と休息をバランスよく取り入れる生活を心がけるようになり、安定して学びに取り組めるようになりました。
印象に残った授業
特に印象に残っているのは「Language and Culture of Marketing & Advertising」という授業です。文化の違いによる広告表現やマーケティング手法を学び、初めて海外の友人と英語でグループプレゼンを経験しました。結果的に評価は高くありませんでしたが、仲間との絆が深まり、その後も交流が続きました。また、広告表現が文化的背景や価値観によって細分化されることを知り、広告の奥深さに強く惹かれるようになりました。
留学中の苦労と克服
苦労したのは、体調不良や文化的な違いでした。発疹で現地の医療システムを利用し、日本の医療制度のありがたさを痛感しました。また、ロンドンでは特殊詐欺に遭いかけ、治安面で日本との違いを感じました。こうした経験はリスク管理意識を高める契機となりました。
一方で、異文化交流は大きな喜びでもありました。寮でのパーティーやハロウィンイベント、さらにはバレーボールサークルへの参加を通じて多くの友人ができました。休暇中には海外の友人を訪ね、彼らの人柄や背景を深く理解できたことも貴重な経験でした。
今後の目標と進路
留学前はファッションデザインに携わることを考えていましたが、経験を通じてビジネスやマーケティングの視点から人々の行動をどうサステナブルファッションへ導くかに関心が移りました。今後は卒業研究としてこの分野を探究し、少ない量の商品でも満足感や幸福を得られる仕組みを考えたいと思います。将来的には、サステナビリティを基盤としたビジネスに携わり、社会の行動変容に貢献することを目指しています。
後輩へのメッセージ
最後に、これから留学を志す後輩へのメッセージです。「完璧な準備は存在しない」ということを伝えたいです。不安は誰にでもありますが、現地での経験から学べることが最も大きいです。語学は楽しみながら続けること、料理ができること、体調管理を意識すること。この三つが留学生活を大きく支えてくれます。困難も含めてすべてが学びとなり、自分を成長させてくれるでしょう。
この留学を通じて得た最大の財産は、「どんな環境でも自分の意見を持ち、表現できる力」と「異なる文化を理解し、共に生きる姿勢」でした。皆さんもぜひ、自分だけの成長と発見を求めて挑戦してほしいと思います。