ドイツ デュッセルドルフ大学

2024年度 / ヨーロッパ <ドイツ>

掲載日:2025年9月3日

NEW デュッセルドルフ大学

M.Y

(人間社会学域 国際学類 3年)

体験報告

  • ・留学先、留学時期について(どのようにして決めたか)
    中学生のころから、大学で留学したいという強い思いがありました。当時、特定の留学先を決めていたわけではありませんが、英語圏を志望していました。大学1年で初習言語にドイツ語を選択した時点で、せっかく学ぶなら一生ものにしたい、英語以外の言語を実践的に使ってみたいという思いを抱き、ドイツへの留学を決意しました。その中でもデュッセルドルフ大学に決めた大きな理由は、日本人コミュニティがあるからです。その理由としては、①留学前、そのコミュニティを卒論のテーマとして扱うことを考えていたから②現地大学に日本学専攻があり、その学生と交流したかったから③アジアンスーパーや日本食店が充実していて、食生活の不安が少なそうだったから、が挙げられます。

    ・留学前の準備として、何をすべきか(すべきだったか)
    ビザの申請準備です。これが一番重要です。時間も体力も必要なので、早くから手を付けておくのが望ましいです。私は6月ごろから本格的に必要書類について調べ始め、7月に書類を準備しました。8月末に大阪領事館に行き、ビザはその後1週間ほどで発行されました。ビザの申請で大変なのは、領事館の予約です。かなりの争奪戦なので、定期的に予約サイトをチェックする必要があります。また5~7月は奨学金の手続き、派遣先大学への申請、寮の申請も同時並行で進んでいきます。通常の学校生活とも重なって大変な時期にはなりますが、必ずなんとかなるので、友人や先輩を頼って進めていってください。
    それ以前の準備としては、ドイツ語の授業とテストをしっかり受けること、余裕があれば独検の挑戦や、英語の勉強をしておくと良いかもしれません。

    ・留学先について知っておくとよい情報
    日本人留学生が多いことと、現地学生と日本語で話す機会が比較的多いことです。「周りに誰も日本人がいない環境で、完全ドイツ語/英語漬けの生活を送りたい」と思っている人にはあまり向かないかもしれません。私の場合、寮のルームメイトが日本人で、語学の授業もA2レベルの一部クラスでは9割が日本人、B1レベルでも2割は日本人でした。寮生活においては、大きな文化の違いもなく、問題が起きてもお互い話し合いで理解しあって解決することができました。(他の寮では、そもそも一人寮だったり、ルームメイトが日本人ではない人もいました。)もちろん、現地学生と仲良くなるタイミングは沢山ありますし、英語/ドイツ語を使う機会は十分にあります。また、普段は出会えないような日本の他大学の学生と交流することも非常に楽しいですし、何か困っても言語の通じる相手がいる、というのも大きな安心感があります。自分にとってのメリットとデメリットをよく考えたうえで、留学先を決定することをお勧めします。

    ・留学中に取り組んでよかったことと、その理由
    上述の通り、常にドイツ語を使うという環境ではなかったため、実践的な会話の場として「タンデム」という現地学生との言語交換を積極的に行っていました。仲良くなった人やチューターに「タンデムやらない?」と声をかけ、1回1~2時間ほど、学食や自習スペース、カフェや散歩の中で行っていました。トピックを設定し、ドイツ語/日本語縛りの時間を設けることもあれば、特に制限を設けず自由に話すこともありました。ここで大事なのは、怖がらないことと、会話を楽しむことです。怖がらないというのは、①タンデムに誘うときに「迷惑じゃないかな」と不安になること②会話しているときにミスを恐れてしまうこと、です。結構、みんなにタンデムしようと誘ったら、ノリノリでやってくれます。また自分が間違ったドイツ語を話したとしても、伝える姿勢があれば相手は分かってくれるし、より良い表現を教えてくれます。最初は不安も大きいですが、数か月もすればそれなりに日常会話はできるようになるので、ぜひ挑戦してみてほしいです。

    ・留学中の苦労とそれをどのように乗り越えたか
    一番苦労したと言っても過言でないのは、ドイツで新しいアップルアカウントを作成した際に起こった問題です。結果から言うと、安易に新しいアップルアカウントは作成しないほうが良い、ということです。
    もともとは、節約のためにスーパーのアプリを入れようとしたことがきっかけでした。iPhoneにおいて一部の現地のアプリをインストールするには、現地版のアップルアカウントを作成する必要があります。現地版を作成するには、一旦日本のアップルアカウントからサインアウトする必要があり、私はアプリを入れた後、再びサインインする予定でドイツ版のアップルアカウントを作成しました。アプリをインストールした後、日本のアップルアカウントにサインインしようとしましたが、国外のせいか一向に認証コードが届かず、結局帰国まで日本のアカウントにはサインインできませんでした。ドイツ版アカウントでも生活はできましたが、日本版アカウントで入れていたアプリのアップデートができないという状況で過ごすことになりました。これはかなりストレスでした。どうしても現地版アカウントが欲しい場合は、認証の仕方を変えると良いかと思います。

    ・派遣留学を志す後輩へのメッセージ
    私にとって、デュッセルドルフ大学への留学期間は夢のような時間でした。自然が多く、気候もカラッとしていて過ごしやすく、のんびりと余暇を楽しむ「人」
    また初めての親元から離れた暮らしというのもあって、非常にのびのびと過ごすことができました。毎日何かしらの発見があり、季節イベントや日常生活を通して、ドイツの文化をたっぷり吸収することができました。ぜひ、楽しいデュッセルドルフライフを過ごしてください。