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<留学先と留学のきっかけ>
高校時代のアメリカ留学でスペイン語の授業に触れたことがきっかけとなり、大学では第一外国語としてスペイン語を履修しました。その流れでスペインへの派遣留学を決意しました。期間は、より多くのことを吸収したいと考え、約10か月間の長期留学を選びました。
<留学前にやっておくとよい準備>
出発前の準備として特に重要なのは語学力です。検定受験や留学生との交流など、方法はさまざまですが、積極的に実践的な学習に取り組むことをおすすめします。スペインでは、履修可能な授業が言語レベルによって制限される場合があるため、専門分野に関する語彙にも触れておくと良いと思います。
また、ビザの申請準備は早めに進める必要があります。スペインの場合は申請と取得の両方で大使館に出向く必要があるため、スケジュールを逆算して準備することが大切です。
<現地で知っておくと便利なこと>
住居は大学に近い場所が便利です。私は学部まで徒歩10分ほどの寮に住み、通学が非常に快適でした。
交流の面では、ErasmusのWhatsAppグループや日西の言語交流会が有効でした。日西文化センターでは日本語学習者向けのボランティアやイベントスタッフ活動もあり、文化交流の機会が豊富にあります。
旅行については、Erasmus cardを作ると割引が受けられます。サラマンカとマドリード間を移動する際はRenfeの定期券が経済的でした。
健康面では、日本の薬を持参しておくことを強くおすすめします。私自身、乾燥による喉の不調に悩まされましたが、日本の常備薬が大いに役立ちました。
通信環境については、Orange社のSIMカードを利用しました。月ごとにチャージする方式で、ヨーロッパ内で広く利用できたため便利でした。
<留学中に取り組んでよかったこと>
サラマンカ大学付属の語学学校に3週間通い、自分の語学力の不足を痛感しました。その経験は学習意欲を高める大きなきっかけとなりました。特にハイレベルな学生に囲まれて学んだことは、その後の成長に直結しました。
また、日西文化センターでのボランティアやイベント活動は非常に印象的でした。「日本週間」では着物モデルや演劇・コンサートのスタッフを経験し、日本文化を発信する喜びを感じました。さらに、現地で出会った日本人学生と協力して100人規模の日本文化イベントを開催できたことは大きな成果であり、忘れられない経験となりました。
<留学中に直面した課題と克服方法>
一番の課題は語学面でした。最初は意思疎通に苦労しましたが、現地の人々や留学生と積極的に関わることで少しずつ克服しました。授業や会話で使える表現を日々メモに残し、疑問点はその場で解決するよう心がけました。継続的な努力を通じて「挑戦し続ける姿勢」が身についたと感じています。
<留学経験の今後の活かし方>
現在は観光系アルバイトを通して、外国人観光客への対応にスペイン語・英語を活かしたいと考えています。また、多文化交流を通じて培った柔軟性は、将来の仕事においても大切にしていきたいと思います。
<卒業後の進路について>
具体的には定まっていませんが、語学力を活かし国際的な環境で働ける民間企業への就職を目指しています。
<留学を通じて得た成長>
現地で生活基盤を築き、授業・交流・旅行・文化発信と幅広く挑戦したことで、完璧を求めすぎず「まず行動する力」が鍛えられたと感じています。常に新しいことに挑み続けた時間は大きな自信となり、好奇心を持ち続けることで経験はすべて財産になると実感しました。出会った人々や経験は、これからの人生においてかけがえのない財産です。
<後輩へのメッセージ>
留学には「成功・失敗」という基準はありません。思い切って飛び込むことで必ず何かを得られます。学生時代の留学は本当に貴重な機会なので、不安があっても挑戦してみてください。また、具体的な目標を立てて臨めば、より充実した時間になります。言語や授業での学びに加え、言葉にできないほど多くの発見と成長が待っています。自分を信じて頑張ってください!