インドネシア ガジャマダ大学

2024年度 / アジア <インドネシア>

掲載日:2025年10月8日

ガジャマダ大学

K.F.

(人間社会学域 国際学類 3年)

体験報告

  • ・留学先、留学時期について
    私は、2024年8月から2025年6月までの約11か月間インドネシアのガジャマダ大学に派遣留学しました。もともと東南アジアの国に留学したいと1年次から考えており、学内の留学生と日本人を結ぶプログラムでインドネシア人の留学生とパートナーになったことからインドネシアへの留学を考えるようになりました。様々な民族・宗教が共存している発展途上のインドネシアに留学することで、多文化理解を進めるとともに今後需要が増えるであろうインドネシア語話者を目指したいと考えインドネシア・ジャワの文化の中心ともいわれるジョグジャカルタのガジャマダ大学への留学を決めました。

    ・留学前の準備
    IELTSのスコアを提出する必要があったため、授業について行くためにも最低でも6.0は取るように心がけました。ビザの申請等は先方の大学がすべてしてくださったため、大使館に行くなどの手間は省けました。

    ・留学先について知っておくとよい情報
    インドネシアでは日本企業の影響力が強いため、基本的にはどこのスーパーでも日本の洗剤やシャンプー、生理用品が置いてありました。ただ、日本食という点においてはムスリムが多数派のインドネシアではハラールでないものは売っていないため豚骨系のカップラーメンは1つも売っていませんでした。日本食スーパーというものもありますが、ジョグジャにはなくジャカルタやスラバヤに行く必要があるため、必要な日本食や調味料は入国時に持ち込んだ方がいいと思います。また、ジョグジャでは特にムスリムの影響が強く一般的な店では豚肉やお酒は売っていないため、専門店で買う必要がありました。気候に関してですが、年中日本の9月中旬くらいの気温ということで過ごしやすいですが雨期になると夕方のスコールがものすごいので雨には注意です。友人と遊んでいる際に相手が突然どこかへ消えた際には大体お祈りをしている時なので安心してください。また、毎朝4時にモスクから爆音の音楽が流れてきて、慣れるまでは大変だと思いますが1週間くらいで慣れると思います。トイレに関してですが、トイレットペーパーは基本的になく水シャワーか柄杓のようなもので水をすくって洗う形なので知らずにびっくりしないようにしてください。

    ・留学中の苦労
    最初は大学まで歩いて通おうと思っていたのですが、歩道がほとんどない上に道路はバイクだらけであったので1週間で断念しました。
    ジョグジャでは皆さんが思っているよりもはるかに英語が通じず、留学当初は言葉の壁に苦戦しました。インドネシアで1番の大学であるガジャマダ大学ですが、IUPと呼ばれる英語授業を受けている生徒以外は英語が通じない学生も多いので最初は現地人の友人作りも少し大変でしたが、自分のインドネシア語が上達するにつれて相手から話しかけてくれるようになりました。
    教室の外では英語があまり通じませんが授業となるとみんな英語が上手な人たちで自分の英語力不足を痛感する場面も多くありました。授業は基本3時間でグループワークが多く、相手の英語が聞き取れないと大変でボキャブラリーを増やそうとなれない専門外の英単語を頑張って覚えました。

    ・留学してよかったこと
    留学当初はインドネシア語が全くできなかったこともあり現地人の友達を作るのに苦戦しましたが、自分からどんどん積極的に参加していくことで相手との距離を縮めることができ、多くの友達ができました。あの涼しい夜にコーヒーを飲みながら屋台のご飯をつまんで友人たちとNongkrong(日本語に訳すとすればだべるに近い)した日々は留学していた時は当たり前に感じていましたが今となっては大切な思い出です。また、日本ではあまり習わないインドネシア統治時代の話をたくさん聞くことができました。自分は今までインドネシア人が親日なのは日本統治時代がよかったからと思っていたのですが、実はそうではなかったと知ることができました。また、世界の中でも特に熱狂的といわれるインドネシアサッカーリーグで自分が死ぬかもしれないというハラハラ感の中観るダービーマッチなどはおすすめしませんが人生の中でも数少ない貴重な経験だったと思います。教科書やYouTubeなどでインドネシアの雰囲気はなんとなく知ることができると思いますが、実際に行って住んでみることで自分が今まで見たものは必ずしも正しいものではないと知ることができてよかったと思います。

    ・派遣留学を考えているみなさんへ
    住み慣れた土地から離れて新しいところに長期間滞在するということに抵抗があるかもしれませんが、住めば都というように必ず楽しい日々が待っています。
    半年か1年で迷っている方々がいらっしゃると思いますが、私は1年のほうを強く勧めます。1年間のイベント事をすべて体験してこそその国のことを深く知ることができると思いますし、もし語学をメインで行かれるとしても半年では短いと思います。自分自身インドネシア語で友人と会話できるようになったのは半年たってからでした。行かない後悔より行く後悔だと思いますので、もし金銭面で苦しくて迷っているなら、JASSOの奨学金で生活に十分足りるジョグジャへの留学をお勧めします!

    ・捕捉
    本場の屋台で食べるナシゴレンは最高においしいのでもし近隣諸国に留学に行かれる方は旅行でもインドネシアを訪れてみてください