ドイツ デュッセルドルフ大学

2024年度 / ヨーロッパ <ドイツ>

掲載日:2025年11月4日

NEW デュッセルドルフ大学

M.H.

(人間社会学域 国際学類 3年)

体験報告

  • 〈留学先と留学時期について〉
    2024年10月から2025年8月までドイツのデュッセルドルフ大学に留学しました。初習言語でドイツ語を選択しており、中途半端な状態で終わらせずにしっかりと自分のものにしたいと思ったためです。ドイツであれば留学先に特にこだわりはなく、大好きな日本食が満足に食べられなくなることにだけ不安があったので、日本食店が数多く立ち並ぶデュッセルドルフに決めました。

    〈留学準備について(渡航前・渡航後)〉
    渡航前はビザの申請と取得、閉鎖口座の開設、保険の加入、寮の契約、そして日本の運転免許の更新を行いました。それまでにドイツに留学に行っていた先輩方に情報を共有してもらっていたこともあり、ビザに関しては他の何よりも優先して手続きをしていました。日本の領事館の予約を取るのにかなり苦戦しましたが、渡航後にビザの申請をしていた人たちは一向にビザが降りず不便そうであったことから、可能な限り渡航前に日本でビザを取っておく方が良いです。
    渡航後はすぐに携帯のSIM契約と住民登録を行いました。学校経由でチューターをつけてもらい、彼らに助けてもらうと良いです。帰国前には住民登録の抹消を行いました。基本的には事前に予約をしてから役所などに赴きますが、予約枠が少なく、「早くても1週間後にしか予約枠がない!」ということもあるので、早めに確認して取るようにしましょう。

    〈授業について〉
    主に留学生向けのドイツ語コースを履修していました。ドイツ語の集中講義や、文法、スピーキング、文学、歴史、日常言語などの授業に参加していました。慣れてきた2学期目からは英語で行われる正規学生向けの授業にも参加しました。ギリシャ語やラテン語などの授業もあり、留学生でも様々な分野の授業が履修可能なので、興味と余裕があれば参加してみるのも良いと思います。

    〈困ったこと・大変だったこと〉
    とある留学生向けドイツ語コースの授業において、問題なく履修登録を終え、1週目の授業に出席したにも関わらず、2週目に急に「あなたはこのコースを受けられない」と言われて説明もなく追い出されたことがあります。特に何かをやらかしたわけではなく、何度シラバスを確認してもこちらには履修権利のある授業であったため、さすがにおかしいと思いドイツ人学生と他の教授に相談して上の組織に報告してもらいました。その後は無事履修を再開することができたのですが、教授が履修要件を把握していなかったり、独自の謎の基準を持ち出してくる場合があったりするため、履修のトラブルが起きても泣き寝入りせずに他の教授などに相談して抗議することが大事です。
    また、ストライキにも度々悩まされました。ストライキ中は街中のバスや電車などの公共交通機関が使えずかなり不便なので、ストライキの日時を事前に把握して(1〜2週間前くらいに告知されます)、それまでに買い出しなど必要なことを済ませておくことが大事です。

    〈課外活動について〉
    ドイツには、新年のお祝いや、カーニバル、イースター、キルメス(年に1度、10日間だけ開催される大規模な移動式遊園地)、オクトーバーフェスト、ハロウィン、クリスマスマーケットなど、数々の魅力的なイベントがあります。参加できるものには全て参加するようにし、文化体験を図りました。また、ヨーロッパ留学の特権として、様々な国や地域に旅行に行っていました。
    他にも、教授が個人的に開催しているバドミントンクラブや、寮で行われるパーティー、学生以外も多数集まる独日ラウンジ(言語文化交流会)などにも参加し、幅広い年代や役職、バックグラウンドを持つ人たちとの交流を積極的に行いました。

    〈留学をしてよかったこと〉
    私の留学の主な目的は言語の上達だけでなく「視野を広げること」、「いろんな人の考え方や価値観に触れること」、そして「人脈を広げること」であり、かなり達成することができたと感じています。新鮮な体験の数々により好奇心が刺激され、どんどん外へ出ていくようになった結果、かけがえのない出会いに多く恵まれました。その中で自身の価値観や思考、人との関わり方などがどんどんアップグレードされていることを実感し、これが留学の最大の意義だと感じてます。また、留学中は本当にのびのびと自分が生きたいように生きてみることができ、心から全力で目の前の生活を楽しむことができただけでなく、それによって自分が本当にやりたいことにも気づくことができたと思っています。

    〈卒業後の進路〉
    留学中に自分の将来ややりたいことと深く向き合うタイミングが幾度かありました。私はもともとアジア圏専攻であり、ベトナムについて研究を深めていたのですが、留学によってより一層自分には東南アジアに絡んだ仕事や生活が適していると感じました。その際ちょうど友人らに的確な助言をされたこともあり、来年には大学を1年休学して、ベトナムで1年間の海外インターンをする予定です。このドイツ留学によって自分のやるべきことや進むべき進路が明確になったと感じており、次のステップへの道しるべにもなったと思っています。

    〈これから留学に行く人たちへ〉
    留学の“学”には勉学以外にも多くの意味合いと可能性が含まれています。大学の中だけでなく、友達との関わりやイベント、スーパーや駅の中など、日常の中に数多くの学びが転がっているということです。気になったことをそのままにせず、様々な物事に目を向け、多くの人たちと関わりを持ち、好奇心と興味関心を炸裂させていくことが何よりも大切です。最初は不安も多いと思いますが、大体の物事はなんとかなるようにできています。もしくは失敗したとしても、次に活かせる強力な経験と自信になります。とりあえず目の前のことに集中して、思いっきり、目いっぱい、楽しんできてください!!