オーストラリア ニューイングランド大学

2024年度 / オセアニア <オーストラリア>

掲載日:2025年11月26日

NEW ニューイングランド大学

K.M

(人間社会学域国際学類 4年)

体験報告

  • "留学先、留学時期について(どのようにして決めたか)

    私は、今回が金沢大学から派遣留学プログラムに参加する2回目の機会でした。前回の留学を終えた後、「次は英語圏で暮らし、現地で授業を受けてみたい」と思い、次の留学先を探し始めました。また、日本で暮らす技能実習生に関する卒業研究を進めていたことから、今回の留学では、日本の外国人労働者受け入れの課題である多文化共生や移民政策について学ぶことを目標としていました。
    移民政策に積極的に取り組む英語圏の国や地域はいくつもありますが、最終的にオーストラリアを選んだ理由は2点あります。第一に、春出発でも半年以上の留学が可能だったこと。第二に、時差が1〜2時間程度と小さく、日本での就職活動をオンラインで並行しやすいと考えたためです。

    留学前の準備として、何をすべきか(すべきだったか)

    語学学習は、日ごろからもっと取り組んでおくべきだったと強く実感しました。派遣留学の学内選考に内定すると、すぐに渡航準備が始まり、先方大学への出願、ビザ申請、奨学金の手続きなどで忙しくなりました。半年以上先のことだと思っていた渡航日も、気づけばあっという間に近づいていました。
    その中で、語学の目標を「先方大学が求めるスコアを達成すること」だけに置いていたのは十分ではなかったと感じています。実際に現地で授業についていくためにも、友人関係を築くためにも、もっと主体的に英語学習に取り組んでおくべきでした。

    留学先について知っておくとよい情報

    ニューイングランド大学のあるアーミデールという街は大都市ではないため、生活の面で多少の不便さを感じることもありました。寮はキャンパスの敷地内にありますが、キャンパス自体が丘の上に位置しており、街までは距離があります。バスも1時間に1本ほどしか走っていないため、食料品の買い物に行く際は、バスの時間に合わせて計画を立てる必要がありました。また、夜間は安全とは言えないため、街に出るときには友人に車で送ってもらったり、必ず誰かと一緒に行動したりするよう気を付けて生活していました。

    しかし、大学の敷地内には約8軒の寮があり、対面授業を受けている学生の多くがそこで生活していました。そのため、日常的に友人と顔を合わせる機会は多く、寂しさを感じることはほとんどありませんでした。キャンパス内にはカフェもあり、授業の合間に集まって談笑するなど、学生同士の交流ができる環境が整っていました。

    留学中に取り組んでよかったこと、その理由

    交換留学生同士の仲間をつくれたことです。現地の学生や正規留学生は、それぞれ専攻によって授業スケジュールや忙しさが大きく異なります。一方、交換留学生は専攻に縛られず幅広い授業を選択できるという点で、ある意味特別な立場にありました。そのため、履修計画を立てたり学習を進めたりするうえで、同じ状況にいる仲間の存在は非常に心強く、大きな支えになりました。

    また、日本文化クラブがあったことも、留学生活を充実させる大きな要素でした。クラブの運営を手伝ったり、イベントに参加したりする中で、ニューイングランド大学に留学している日本人の仲間と出会い、互いに助け合うことができました。さらに、日本文化に興味を持つオーストラリア人学生とも交流が生まれ、お互いの文化について紹介し合う貴重な機会にもなりました。

    留学中の苦労、それをどのように乗り越えたか

    留学中には、新しいことに挑戦したいと思い、プログラミングの授業を履修しました。しかし内容は非常に難しく、奨学金をいただいていたこともあって「絶対に単位を落とせない」というプレッシャーを強く感じていました。

    その状況を乗り越えるために、私は積極的に先生に質問するように心がけました。最初は「こんな基本的なことまで聞いていいのだろうか」とためらいがありましたが、先生は私が外国人留学生であることを理解したうえで、授業に関する質問には時間を惜しまず丁寧に答えてくださいました。先生のサポートを得ながら粘り強く取り組んだ結果、無事に単位を取得することができました。

    留学経験をこれからどのように生かしていこうと考えているか

    今回の留学を通して、多文化環境で学ぶ楽しさや、異なる背景を持つ人々と協力しながら課題に取り組む重要性を実感しました。これからは、この経験を日本での生活や将来のキャリアに生かしていきたいと考えています。

    まず、英語力や異文化コミュニケーション能力を、大学での学習や卒業研究に積極的に活用していきます。特に私は、日本で働く外国人労働者に関する研究を進めているため、海外での生活経験や異文化理解は大きな強みになると考えています。

    また、留学中に身につけた「困ったときに自分から助けを求める姿勢」や「新しいことに挑戦する姿勢」も、今後の学びや社会人としての成長に生かしていきたいです。就職活動や将来の職場においても、多文化理解やコミュニケーション力を武器に、周囲と協力しながら課題解決に取り組める人材を目指していきます。"