フィンランド・ユネスコパーク文化交流プログラム

2025年度 / ヨーロッパ <フィンランド>

掲載日:2025年10月14日

期間:2025年8月17日~8月27日

体験報告

  • フィンランド・ユネスコパーク文化交流プログラム
    <理工学域フロンティア工学類 1年>
    今、体験報告を書いている私は、日本に帰国してから早くも一か月が経ち、大学も始まって、単位取得に追われる元の日常へ回帰しつつあり、フィンランドで過ごした15日間がなおのこと輝いて見える。10月になっても思考が夏休みに捕らわれたままというのはあまり好ましいものではないが、少し時間が経って振り返ってみると見えてくるものもある。私たちが過ごした島々に張り巡らされた道は、サイクリングコースとしても有名だ。研修プログラム中に1泊の野外キャンプがあったのだが、キャンプ場にも、自転車を抱えた観光客を何人か見かけることがあった。その日の夜、私たちがマシュマロを焼くために火を起こして温まっていると、傍らのキャンプサイトにいた夫婦が話しかけてきた。二人は、休暇にベルギーから来た観光客で、自転車で島々を巡っている道中とのことだった。マシュマロと分けてもらったソーセージを焚火で焼きながら、いろいろな会話をした。お互いの出身国についての話、日本旅行をしたときの話、仕事、大学での勉強の話などなど、ここにすべてを書ききることはできないが、私の未熟な英語力でも意思疎通をはかることができたという経験を含めて、素晴らしい時間を過ごすことができた。フィンランドでは、公用語がフィンランド語とスウェーデン語の2つあり、さらに地域によって、話される言語の傾向が違う。現地スタッフの中には、2か国語とさらに英語を操れる方もいて、その使い分けのスキルに感心した。またそれが特段珍しいことではないということも新鮮に感じた。私が滞在したのはわずか十数日であり、フィンランドの中でもごく限られた地域を訪問したに過ぎない。よって今回の研修だけで国そのものへの印象を判断することはできないが、とても好ましい雰囲気を感じることができた。また、ぜひフィンランドに訪れてみたいと思った。最後に、同行者、現地の皆さん、大学職員の方々、関わってくださった皆さんに最大の感謝を! Kiitos!!!

    <人間社会学域人文学類4年>
    首都ヘルシンキとは大きく環境が異なる、自然豊かな群島地域でのプログラムでした。サマーバケーションの時期には多くの人が訪れるというこの場所で、トゥルクからナグ、コルポ、ウトへと島々を巡り、自然と共に生きる人々の暮らしに触れることができました。サウナのあとに海に飛び込めたり、森でキノコやベリーを摘み、鹿やヤギ、馬、アルパカ、ウサギなどと触れ合ったりする中で、日本では味わったことのない大自然との一体感を感じました。21時半まで日が落ちず、夜は満点の星空が見られ、非常にゆっくり時間が流れているようでした。小さな島で、私たち日本人を温かく迎え、優しく接してくださった人々の姿が印象に残っています。現地の方々は「昔は海が凍ってスケートや氷上移動ができたが、今はもうできない。」と話していました。日本よりも地球温暖化の影響を強く受けており、その変化を肌で感じているからこそ、環境問題に真剣に取り組んでいるのだと思いました。スーパーでは野菜やパンが量り売りで、ビニール包装が少なく、日常の中に自然への配慮がされていました。現地の学校では、公用語のフィンランド語とスウェーデン語でクラスが分かれ、さらに英語や他の言語も学んでいました。多言語が自然に混ざり合う環境に驚かされました。英語が得意でなくてもコミュニケーションは問題なく取れましたが、伝えきれないもどかしさもあり、もっと話せたら数倍楽しめただろうと思いました。この経験をきっかけに、英会話をしっかり学びたいと感じました。エコパークの方が繰り返し語っていた「自然保護と人間の生活のための開発のバランス」という言葉が、今も心に残っています。自然と人との共生のあり方を、体全体で感じ取ることができた貴重な経験でした。

    <国際学類3年>
    フィンランドのバイオスフィアの様々な島々を巡り、自然を体験することができました。バイオスフィアの島々では、自然環境を豊かにし、環境を守るために様々な活動をしていることを学びました。カヤックや船にのって海を見たり、キャンプで自然を体験したりすることができました。他にも、実際に海の水質調査を手伝ったり、海洋生物を見たりし、バルト海の生物多様性のための活動について知ることができました。特にウト島に行ったことは、印象的でした。フィンランド本土からかなり離れた島でも人々が生活しているということがとても興味深かったです。更には、その島へ行くためのフェリーも国がお金を出していることに驚きました。そこまで、島々での文化や人々が大切にされているのだと感動しました。今回の経験でフィンランドのバイオスフィアについて知ることができ、今後は白山のエコパークについても学んでみたいと思いました。

もっていくとよいもの!

■便利だったもの

濡れてもいいサンダル・帽子・スマホショルダー
日本のお菓子やお味噌汁を持っていくと喜んでもらえる!(お世話になるコーディネーターの分もあると良い)

■持っていけばよかったもの

使い捨てのカトラリーや食器・電子レンジ調理できるご飯・コンパクトになる上着
水筒・洗剤・インスタント味噌汁
厚めの上着

研修参加費以にいくら必要?

Helsinkiでの宿泊料金/9,000円
Turkuでの宿泊料金/4,500円
Helsinki-Turkuの往復費用/バス:片道2,000~3,000円 鉄道:3,000~4,000円
研修プログラム期間内の食費/ホテルにあるレストラン:一食3,000~5,000円
島にある食料品店で食材を買い、ホテルのキッチンで自炊:割り勘すれば一人一食1,000~2,000円
4万円:ヘルシンキ滞在費・ヘルシンキからプログラム開催地までの交通費・お土産代など